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    アガサ・クリスティ エルキュール・ポアロシリーズ


    ここで紹介するのにはあまりに有名な、推理小説史上に揺るぎない地位を築いている名作中の名作。
    シリーズは「スタイルズ荘の怪事件」から「カーテン」までの33の長編と50以上の中短編からなります。
    ホームズが、冒険小説色が強く、推理の方法もアクロバティックであるのに対して、ポアロは、論理的によりスマートな推理をします。この意味でも、本格推理の始まりを告げる、黄金期に輝く推理小説の祖といえると思います(こう書くとホームズファンに怒られそうだけど…)。

    ポアロは、小太りの卵型の頭の小男で、大きな口ひげがトレード・マーク。フランス語圏のベルギー人で、しばしば会話の頭には、ちょっとしたフランス語が出てきます。性格は相当の自信家ですが、それに見合って有り余る、「灰色の脳細胞」を持つ名探偵。
    ポアロは、皆、灰色の脳細胞の小さなかけらは持っているというので、それを磨いて昇華できるかが問題なわけで、ここら辺はもっともなことですね。
    自信家ぶりはともかくとして、紳士で何かとこだわりのある態度は、魅力的。見習いたい人は、婦女子には「マドモアゼル」、肯定は「ウイ」、よろしいときは「ビアン!」、そうですよね?は「ネスパ?」とか言葉の前後ろに付けてみてもいいでしょう。
    彼の相棒は、アーサー・ヘイスティングズ大尉。
    ワトソン役にお馴染みの、ちょっとドジな性格も併せ持ちますが、正義漢で、友情には固いポアロの親友(モナミ)です。しかしワトソン役といっても、物語全般に登場するのではなく、前半の方で、ポアロの下を離れてしまいます。


    お奨めは、有名作といわれるものに自然になります。
    「スタイルズ荘の怪事件」「アクロイド殺し」「オリエント急行の殺人」「ABC殺人事件」「ナイルに死す」「カーテン」etc。
    また、冒険物なテイストで、クリスティには珍しい、「ビッグ4」「ヘラクレスの冒険」なども面白いです。
    ポアロシリーズがより良いのは、最後の「カーテン」で、シリーズがきちんと完結しているところ。これは、クリスティが、前々から書いておき、死後公表するようにいった作品で、物語の場所、登場人物など、彼女のポアロシリーズに対する思い入れが感じられて、また変に増長することなく簡潔にさらっと書かれていて、とても最後を飾るにふさわしい作品です。

    とにかく、ポアロは、今まで読んできた中でも、もっともきれる名探偵ですね。ドラマ化もされていて、デヴィッド・スーシェのポアロは、特にイメージを良く捉えた名作。
    翻訳は、早川と創元から出ています。僕は、早川のを高校時代に全て読みました。ハイスクール・ライフワーク化していたので思い入れも深いです。

    ストーリーの前後連関はさほどないので、興味のある人は、好きなものから読まれてもいいと思います。(今のは、真鍋博デザインのカバーのものでなくて、新しいカバーデザインになっているようですね。やはり真鍋デザインがあって、クリスティって感じでしたのでここは残念かな。)

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