芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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    海がきこえる


    氷室冴子の小説をアニメ化したスタジオジブリ作品。
    ジブリというと、宮崎駿監督の壮大な作品が頭に浮かぶと思いますが、この「海がきこえる」も、作品のスケールこそ落ちますが、感動的な良い作品です。

    近藤勝也氏作画のシンプルなヴィジョンに、淡々と進むストーリー、そして歯切れの良いラスト。それに、映画にあった音楽。1時間と少しの中編アニメですが、本当にごてごてすることなく、さらっと出来上がっています。

    大学に入った主人公、拓が、吉祥寺駅で偶然、知り合いとおぼしき綺麗な女の人を見かける。こんなシーンから入って、物語は拓の高校時代へとさかのぼります。場面は、移って、海の広がる高知のとある町へ。
    拓と、その友人、松野はお互いを分かり合った本当の意味での親友で、そこへ都会からの転校生である里伽子が入ってきて、ストーリーが絡み合い始めます。三人の人間関係が微妙に変化していき、拓と松野の間も複雑なものになっていきます。
    とにかく、里伽子は田舎の洗練されていない高校生とは馴染めず、高飛車な態度をとって、周囲と距離をとるような、気の強い、過敏な女子高生。対して、拓は、一本気な性格で、良いと思ったことはとことん貫徹し、自分が悪いと思うことは許せないというような高校生。二人は、突っかかりながら、互いのことを徐々に認めていき、ついに一事件へと発展していきます。

    単純な高校生の恋愛話ではなく、微妙な相手に対する意識とその心理描写が特徴的な作品です。そして、最後には、三人の意志や関係がどうステップアップしていくかも、その過程を含めて主軸となってくるところです。本当に分かり合った三人の成長が描かれています。
    エンディングには「海がなれたら」という歌が流れますが、これも非常に綺麗で、繊細な曲。物語を閉めるのにとても良い効果を与えていると思います。


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