芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
  • calendrier
  • メトロポリタン美術館展 東京都美術館


    ニューヨーク、メトロポリタン美術館のコレクション展です。
    「絵画54点、彫刻・工芸66点、写真13点」が展示されています。こうして数字を見るまでもなく、会場では工芸作品の存在感が光っており、美術館の収蔵する多種多様なコレクションを見ることができる機会になっています。自分のように絵画を中心に見る人にとっては、各時代から抜粋された傑作をつないで鑑賞していく感じになると思います。以下、数点になりますが感想を残しておきます。

    **

    レンブラントのフローラは、女神フローラを描いた(ルネサンス期などの)他作品に比べると簡素で、飾り気がなく現実的です。これは、亡き妻へのサスキアによせて描かれているためで、レンブラントには同じような作例があります。モチーフに合わせて、光の表現は穏やかであり、構成も余計なものを排している感じで、こういったところから作品の気品高さを読み取ることができると思います。

    ターナーのヴェネツィアの風景画は、筆や色彩の勢いがあり、遠近の強調された構図で、ドラマチックな作品に仕上がっています。空と海の青の色味が異なり(ウルトラマリン系の青とグリーン味のある青)、雲が強いハイライトで塗り重ねられているので、色的にはあまりまとまっている感は受けませんが、それが適度な緊張感や主張を生んでいる印象を持ちました。

    アルバート・ビアスタットの風景画は、とても細密でリアルに仕上げられています。ビアスタットはドイツ出身のアメリカの画家であり、ヨセミテ渓谷は彼がひとつのテーマとして取り組んだ題材のようです。岩肌や大気の質感表現、湖面の反射、大気遠近の表現など、絵の中にいくつも見るべきものがあり、鑑賞者を飽きさせない作品だと思います。

    **

    展覧会そのものもヴァラエティがありましたが、グッズショップも負けないくらいの内容になっていました。
    自分は、保存用に絵葉書を買ったくらいですが、トートバッグなどおしゃれなものもいくつかありました。
    スポンサーサイト
    コメント
    この記事へのコメント
    コメントを投稿する
    URL:
    Comment:
    Pass:
    秘密: 管理者にだけ表示を許可する
     
    トラックバック
    この記事のトラックバックURL
    この記事へのトラックバック