芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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    シャルダン展-静寂の巨匠 三菱一号館美術館


    18世紀フランスのアカデミー画家、ジャン(=バティスト)・シメオン・シャルダンの回顧展です。
    シャルダンというと、赤エイの静物画、特徴的な自画像、静物その他と、あまり広がったイメージがなかったわけですが、今展は、シャルダンの画業を追い、作品の幅、魅力を知るのには最適な機会だったと思います。
    ボリュームの面では一時間強もあればじっくりと見てこられるものであり、展示スペース、鑑賞客の面でもゆったりしていたので、気負いもすることなくさらっと見てこられるのも良いと思います。しかも、大半が日本初公開となる作品であるというのもポイントです。画家としては寡作な方であることも考えると、日本にいて40作品ほどを一度に鑑賞できるというのも貴重なわけですが。

    画題はもちろんですが、色数、色調、画面構成などに関してもかなり抑えた簡素な作品が並びます。甘く華美なロココの時代に活躍しながらも、一貫してこのスタンスをとって作品を作り続けたというのも非常に興味深い… 
    シャルダンの静物画は、銀器や果物、花などが満載され、画家の技術の高さを誇示するような作品とはまったく次元を異にした趣をしており、何かに阿ることのない、統一された高い精神性を感じます。それぞれの対象の質感などの再現度は高いとはいえませんが、程よいタッチの塗り重ねや明暗調整によって、全体的なバランスをもって、物体の存在感が主張されていることが分かります。一つの様式美のある静物画として評価されるのも首肯できますね。

    風俗画については、フランドル絵画の影響を受けていると解説されていますが、それに引っ張られているのが明白というべきなのか、人物のデッサンの不正確さが気になってしまいます。ただし、風俗画、人物の方が、概して筆が細かく入っており、質・量感の表現は高いといえます。(完全な同時代人とはいえないですが)ロココ様式の風俗画家としてのグルーズの作品などと対比するのも一つの見方かと思います。

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