芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • 上村松園展 国立近代美術館


    東京展は終了してしまいましたが、決定版、過去最大級と銘打った大回顧展が開催されています。11月からは京都展に移っています。
    近代日本画の展覧会、美術館ではだいたい何作品かは展示されている松園ですが、これだけの良質の完成作を一気に見せられるとまた見方が変わってくる、というような厚み、迫力のある展覧会になっていました。

    会期が短く、それでいて前後期の展示替えがあったりするのがちょっと、というような感じはありましたが、若い時代の作品もあり、完成作品の下絵やデッサン類(序の舞、花がたみなど)も併せて展示してあるなど、内容はかなり満足度の高いものでした。
    やはり、筆の線だけ見ていてもかなり上手いし、絵にかける思いの強さが感じられるほどの作品の完成度はため息ものです。これだけの作品数があって、どれも雑っぽさや遊びの部分がほとんど見られないというのは単純にすごい。あと、筆デッサン時代最強論?をより支持したくなりますね。

    着物を中心として配色も結構気が遣われているのが良くわかります。上の「舞仕度」のような複数人物を配する画面でも同様です。あとは、朱・赤の遣いが特徴的だと思いました。大胆にも使うし、画面をしめるようにも使っています。
    また、本展の構成として、年代における画風・画題の変遷も見てとれるもの鑑賞のポイントになっています。
    図録は良くできていますが、やはり作品の繊細さ、日本画の岩絵の具の発色の綺麗さを見ると実物を時間をかけて見るべきと思わされます(肌の白粉が印刷だと妙に浮いてしまうのもあります)。
    明治大正期の美人画、上方の(女流)画家は注目しているところでもあるので、理解・勉強をすすめていきたいです。
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