芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • プーシキン美術館 19・20世紀ヨーロッパ・コレクション部


    休みを利用してモスクワへ行ってきたので、パリに続いて美術館をいくつかリポートします。
    プーシキン美術館は、日本でも、シチューキン・モロゾフ・コレクションを紹介する展覧会が催され、マティス「金魚」で知られている美術館です。このヨーロッパ絵画コレクション部は、プーシキン美術館本館とは別館になり、3フロアの展示室を持つ美術館になっています。地下には、クローク、カフェ、グッズ・書籍の売店があります。
    本館ともに常設しかなかったのもありますが、コレクションの充実ぶりと比較するに、人の入りはまばらな感じでした。

    展示は、ほぼ年代順に、流派ごとになっています。1階からはじまり、2階、3階へと続いていきます。
    コレクションは、その名が示す通り、フランス絵画を中心とした19・20世紀の近代絵画であり、新古典主義・ロマン主義から、バルビゾン派・印象派を通して、新印象派などポスト印象派・フォーヴィズム・キュビズムなど主要な絵画潮流を一望することのできるものです(ロダンなどの彫刻もあり。アングルより前の時代の絵画は本館にあります)。
    特に、コロー、モネ、ゴッホ、ゴーガン、セザンヌ、マティス、ピカソあたりの充実さは目を見張るものがあります。それ以外も、限られたスペースに多くの画家の作品が置かれ、各部屋がヴァラエティのある展示室になっていると感じました。
    ここでは一点ごとのピックアップはやめて、どのような画家の作品が見られるのかを簡単に記録しておきます。ほぼ展示順になっています(ピカソ以降は割愛気味…)。

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    アングル、ドラクロワ、ドラロシュ、オーラス・ヴェルネ、ドゥカン、ゴヤ、ジェリコー
    ドービニー、ディアズ、コロー、テオドール・ルソー、デュプレ
    トロワイヨン、ミレー
    クールベ、ドーミエ
    アルマ=タデマ、ジェローム、トマ=クチュール、カバネル
    ヴィンターハルター、ルートヴィヒ・クナウス
    ルパージュ、イスラエルス

    マネ、ブーダン、ドガ、モネ、シスレー、ピサロ、ルノワール
    ロートレック、ファンタン・ラトゥール
    セザンヌ、ゴーガン、ゴッホ
    レイセルベルヘ、シニャク、エドモン・クロス、フランク・ブラングィン、カサット、ムンク
    シャヴァンヌ、ドニ、ルドン、カリエール、ヴュイヤール

    マティス、アンリ・ルソー、ドラン、ユトリロ
    ピカソ、ミロ

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    個人的には、ルドンの「春」という大作が印象に残っています。大胆に枝分かれする大きな樹木と、それに寄りかかる裸婦が描かれた絵です。ルドンというと、まず色数が豊富な絵画を思い起こしますが、この作品は大画面にもかかわらず、色数はかなり抑えられており、全体が、くすんだベージュにおおわれています。それでいて単調さを感じないタッチや装飾はさすがですが、描かれているモチーフと、このトーンがあいまって、神々しい雰囲気を漂わせています。これは機会があったらもう一度お目にかかりたい絵でした。
    上で挙げた画家のコレクション以外では、ヴィンターハルター、ルートヴィヒ・クナウス、ルパージュ、ヴュイヤールあたりが、完成度のある良いものが集まっています。

    画集はいくつかありましたが、大きいものはかなりの重量があり、価格もするので断念しました。主要なコレクションは一応網羅してるポケット版があったので買いました。



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