芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
  • calendrier
  • スポンサーサイト
    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。
    --/--/--(--) --:--:--| スポンサー広告| トラックバック(-) コメント(-)
    ボストン美術館展 森アーツセンターギャラリー


    ボストン美術館は現在増改築されているとのことで、その機会をとらえて美術館の名品を一望して見られる企画展が開かれています。
    行ってきてからまた少し時間がたってしまいましたが、軽く書いてみたいと思います。

    ボストン美術館はアメリカでももっとも古い美術館だそうで、その始まりは1870年までさかのぼるようです。国や資産家のコレクションでなりたつ日本の美術館では考えられないですが、ボストン美術館は、市民による市民の美術館として誕生し、発展してきました。
    このあたりの歴史は、図録に詳しく載っているので、興味のある方には参照していただきたいです。英米の美術館は、こういった形の市民参画型美術館というのがあって、一般の人の美術に対する思い・親しみというのが強く感じられますね。

    さて展示作品は、時代、国ともにかなり多岐にわたり、展示セクションも、全部がそれらに依存した章だてをしていないため、各セクションごとに多様な作例をみることができるようになっています。たとえば、1章は、肖像画がテーマとなっていますが、レンブラント、ドガ、ピカソなどがともに展示されていたりします。
    以下、とりわけ気になった絵だけ取り上げます。

    Ⅰ多彩なる肖像画
    クチュールの「寡婦」の静謐さ、フランス・ハルスの伸びやかなタッチが印象に残っています。クチュールは、特に背景など平坦に描くところはそのように描きますが、表情など立体感、質感が大切な個所は、それを見事に表現しています。この緩急というか使い分けが本当に絵的な雰囲気を醸し出しているんですね。オルセーにある大作『退廃期のローマ人たち』でも、そのようになっていて、人物の躍動感がいっそう強調されていたりします。

    Ⅴ風景画の系譜
    ディアズ「祭りに向かうジプシーたち」が気になりました。背景を占める重厚な森の表現に目がいき、続いて小さな流れをつくるジプシーの列が前景のアクセントになっています。ディアズの独特なタッチ、少し重さを感じさせる森林の表現は、「森の中の池」でも見ることができます。

    Ⅵモネの冒険
    モネは独立して一つの章におさめられていました。代表的な主題で、クオリティのある作品が展示されており、それを並べて見られるということで、充実したセクションになっていました。「ルーアン大尾聖堂」の青、「ジヴェル二―近郊のセーヌ川」の青紫など、色調のまとまりが綺麗でした。

    Ⅷ静物と近代絵画
    ファンタン=ラトゥールの果物を描いた静物画があります。彼の細やかなタッチがモモや洋ナシをつくるとこうなるのか、といった感じで見てしまいました。神話主題のぼわっとした絵よりもこういった絵の方が映えますね。
    スポンサーサイト
    コメント
    この記事へのコメント
    コメントを投稿する
    URL:
    Comment:
    Pass:
    秘密: 管理者にだけ表示を許可する
     
    トラックバック
    この記事のトラックバックURL
    この記事へのトラックバック
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。