芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • ドレスデン国立美術館展 国立西洋美術館



    ドレスデン美術館のザクセン選帝侯のコレクションによる展覧会。
    美術館展といっても、ドレスデン国立美術館は複合博物館的な要素が大きいので、工芸品、装飾品などが多いです。全体的には7つのセクションに分けて展示してます。

    最初は、地球儀、天文儀などの天文学や測量術に関わるものメイン。集光鏡、球儀などは大きくてびっくりします。ついで、オスマンに関わる工芸品や、日本や中国の陶磁器、メダル、印刷物などの展示がずらーっと続きます。多文化に対する関心や、交易などがうかがえます。

    絵画は、17-18世紀のイタリア絵画、オランダ絵画、そしてドイツのロマン主義絵画の三つに分けれます。
    イタリア絵画の見所は間違いなくティツィアーノ。この「白いドレスの女性の肖像」(上左図)はルーベンスの模写もあって有名です。ティツィアーノのタッチは、筆触を消してつるっとした絵肌をつくるものと違って、筆のタッチを生かして、やさしく光があたった感じが表現されてます。見習うべき多い大画家ですね。その他は、風景画。マルコ・リッチという人は、近代的な絵画に通じるものがあるような表現方法をしてます。カナトレットは、少々暗めの風景を、確かな筆使いで精緻に描いてます。ベルナルド・ベロットは均質的な絵肌で、全体的に明るく画面を保って、建物、空、川をダイナミックに構成してます。

    オランダ絵画は、フェルメールとレンブラント。フェルメールは作品数が少ないのですが、人気があるようで、最近は展覧会の目玉に持ってこられますね。「手紙を読む女」は他の作品にも見られるテーマです。フェルメールは、本当に視点を大切にしているし、画面構成が非常に大胆。カーテンなどが画面の前の方にざばっと置いてあったり。この作品はカーテンを後から追加して描いたことが知られているそうですね。こういった構成が、第三者の視点を引き立てます。
    レンブラントは「ガニュメデスの誘拐」。絵画修復で新たな部分が発見されたようです。迫力大。他にも、レンブラント派やヘリット・ダウの作品が見られます。

    ドイツのロマン主義絵画についてはほとんど知らないので新鮮でした。特に、ガスパー・ダーヴィット・フードリヒとエルンスト・フェルディナント・エーメ。フードリヒ(下図)の方は、色の鮮やかさと、大気の表現が見事。木々一本一本を描き分ける正確さもあります。現代でいったらワイエスに通じるような感じを受けました。エーメの絵は幻想的な色調とタッチが特徴的。「霧中の行列」は本当に霧の表現が上手く、神秘的です。他にもヨハン・クリスティアン・クラウゼン・ダールが良い風景画を描いています。



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    日経新聞の招待券の情報を見るまで気づかなかった。レンブラントの「ガニュメデスの誘拐」がいま、国立西洋美術館に来ているとのことだった。これはぜひ見なければいけない。レンブラントとあれば、何がなんでも見に行きたいとの気持ちのもとに、未だ生では見てない
    2005/07/24(日) 21:33:28 | 限界は超えるためにある ~Impossible is Nothing~