芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • ルーヴル美術館展 国立西洋美術館


    17世紀のヨーロッパ絵画をテーマとしたルーヴル美術館展です。
    平日にいったものの、最近の展覧会の中ではダントツの人のいりでした。入場するのに20、30分待ち(チケットをもってなかったらそれ以上)というのは久しぶりでしたね。

    確かに、フェルメール、レンブラント、ルーベンス、ラトゥールといった有名どころはおさえてはいるけれど、全体的にはそれほど派手な展覧会ではないな、というのが実感です。まあ、ルーヴルとフェルメールで集客効果は十分といったところなのでしょうか?
    4/10で来場者30万人突破という勢いのようです。


    それでは、ごく簡単に感想を連ねます。
    Ⅰ章では、レンブラントの厳かな自画像と、フランス・ハルスのいきいきとした道化師(上図)の対比が面白いです。後者は、のびやかなタッチで道化師の内面を出すような豊かな表現をしており、異彩をはなつ作品です。

    Ⅱ章では、サミュエル・ホフマン「果物と野菜のある静物」のリアルな表現に驚きました。あとドメニコ・フェッティの「メランコリー」を扱った寓意画も良かったです。画面構成もさることながら、重厚な陰影の表現が画題を支えている感じです。

    Ⅲ章では、カルロ・ドルチの「受胎告知」がひときわクオリティが高く見入ってしまいました。受胎告知というと、マリアと大天使ミカエルがセットになった一場面がほとんどですが、小品の肖像画を得意とするドルチにあっては、聖母と天使がそれぞれ別の肖像となって対をなす作品となっています。特に中性的な「天使」の方は、表情や髪の表現、交差された手の存在感など、とても魅惑的な絵だと思います。ドルチは、常設の方でも「悲しみの聖母」が展示されているので、あわせて見てくるのが良いですね。
    あとは、ムリーリョの「無原罪の聖母」。プラド美術館の作品のように聖母のみが焦点化される作品ではなく、今作は教会へ寄進する目的で注文されただけに、注文主らの前に現れるというかたちで聖母が描かれています。独特のやわらかいタッチが、聖母や天使の表現とかなりマッチしていますね。


    東京展は6月14日、つづいて京都にまわって9月27日までの開催となっています。

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