芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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    最近思っていることを書いてみました。
    絵を描く時間が多いせいか、絵のことが大半です。
    ・ソフトパステルをここにきてやっと使い始めました。常に働く気がゼロの学生にとっては、まだまだ高価なソフトパステルですが、ハードパステルを使い続けてきた身にとっては、本当に革新的な使い易さ、発色の綺麗さです。色の伸びの良さ、定着力の良さ、これだけで、ハードパステルで色塗りしたものと比べて、数段の制作時間の短縮になるし、何より画面の仕上がり感が上がります。やはりこれからは、ソフト→ハード仕上げ、という工程にシフトしていくんだろうなと思います。
     今回買ってきたのは、ソフトパステルの代名詞?、レンブラントです。安さでいえば、ホルベインのものが安いのですが、量でいえば、レンブラントの3分の1くらいしかないので、結局レンブラントがお徳だし、性能的にも良いということなので、レンブラントにしました。セットで買わずに、使う色を念頭において、売り場で吟味してきました。まあ、高いといっても、1本200円でアクリルと変わらないし、何よりそのものが顔料の塊なので納得なんですが。
     それにしても、沢山絵を描く時期になると、出費が嵩みます。昔は1本400円もするコピックが頭痛の種でした。イラストは卒業したと思っているので、今ある使い残しのコピックは良い思い出ですね。


    ・画面のの大きさについて
     小さい作品ばかり描いていないで、大きな作品もつくったら? といわれると少し困ってしまい、100号などに挑戦する周りの人が賞賛されるのを見ると、そうなのか、と思ってしまいますが、画面の大きさについて、ちょっと思っていることを書きます。
     自己肯定といえばそうですが、もっと一般論としての見解として、作品はそれが生み出されたら、独立には存在することはできない、というのがひとまずの結論です。昔でいえば、王侯貴族・教会などから注文される祭壇画や歴史画などは大きな必要があったし、近現代でも、美術館や公的建造物ないしはブルジョア家庭を装飾するための絵画は、あたえられたスペースを埋めるだけの、それなりの大きさが求められる傾向があると思います。逆に個別的な肖像画、あるいは静物画は、過去に遡っても、現在においても、それほど大きな作品は求められていないといえるでしょう。しかし、現代絵画では、こういった既存の約束やイメージを壊して、画題にしてはあまりに大きな作品をつくり、見るものを当惑しているな、と思うときがあります。絵画はつまるところ、内省的な自己表現物にとどまるというより、人間の生活を彩るための、物質的な環境をつくるひとつのパーツであるしかない、と思います。もちろん、美術館やパトロン、コレクターに引き取られ、そこでそのパーツとして組み込まれる場合はいいと思うのですが、そうでなかったら、その作品はどうなっているのだろうか、と考えると少し腑に落ちない気がします。
     確かに大方の絵が、金を得ることや装飾品となることを「第一」目的として、生み出されているとは思っていないのですが、画家の手を離れて、作品は画家以上の年月を過ごすこともあるのですから、作品には、画題に加え、より一般の人間生活に応じた適度な大きさがあるべきだと思います。特に近代までの日本画を見てきて思うことは、このことがしっかりとなされていることです。反対に、現代では、多様化という語のもとに、人の理解をあえて拒むような作品を見たりもします。無駄に大きなキャンヴァスで描くな、ということをいいたいのではなく、大きなキャンヴァスを選んだ意味を見せて欲しい、というのが個人的な意見です。まだ勉強が足りていないと思いますが、作品が強大化する傾向があると思われる、現代美術に対しては、全てではありませんが、素朴にこのような感想を持ちます。
     経済的な交換を生んでいる作品は、実際的な側面において、キャンヴァスの大きさという問題を無化することもできると思いますが、例えば、趣味や日曜画家といった程度の絵描きは、上でいったこととは逆に、生活環境のパーツとなるというよりも、その前に内省的な自己表現物と思える色合いが強いという一面において、キャンヴァスの大きさと向き合わなくてはならないと思います。キャンヴァスの大きさや枚数という物理的なものも、画題や表現方法といった内面的なものも、その多くを自己で背負い込まなくてはならないからです。
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