芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • ロマン派美術館 Musée de la Vie Romantique 


     オランダ出身の画家、アリ・シェフェール(1795—1858)が1830年からアトリエ兼邸宅として使っていた住居を美術館として公開しています。パリでは中心から北の方になる、モンマルトルのふもとに位置しています。
     ここは、シェフェールと親交のあった、ロマン派の画家・音楽家・文豪、ジョルジュ・サンド、フレデリック・ショパン、フランツ・リスト、ウジェーヌ・ドラクロワらが集ったサロンでもあり、彼らのゆかりの品々が展示されています。(Musée de la Vie Romantiqueは、「ロマン派美術館」の他、「ロマン派博物館」「ロマン主義美術館」とも訳されています。一部のガイドブックには「ロマン派生活博物館」とも書かれていました。直訳的にいうと「ロマン派生活~」が正しいですが、こうもいろいろ訳されていると少々困りますね)
     絵画作品では、1階には、アングル、トマ・クチュール、ドラクロワのデッサンがありました。ドラクロワはパステルもありました。その他、ジョルジュ・サンドの絵画作品があり、かなり上手いものが展示されています。
     2階は、アトリエの主である、シェフェールの間になっており、彼の油彩が多数展示されています。ルーヴルのグラン・ギャルリーに展示されている、「フランチェスカとパオロ」のような古典主義的な絵画も良いですが、ゲーテの『ファウスト』を題材とした、「糸を紡ぐマルガレーテ(Marguerite au rouet)」、「書斎の中のファウスト(Faust dans son cabinet)」(下図)のようなよりロマン派的な絵画も良いです。シェフェールの『ファウスト』を主題とする絵はこの他にもいくつか残されているようで、この流行した主題では、ドラクロワも版画を残しています。また、神話、戯曲取材の絵画以外では、「エルネスト・ルナンの肖像」「ジェリコーの死」「ジョワンビル王女の肖像」といった、彼の親交を示す作品もあります。ルーヴルでは見られない、いろいろな作風の絵が見られて、シェフェールの違った側面が見られると思います。





     中庭は綺麗な草花で囲まれており、テラスのあるカフェも併設しています。静かで、親しみのわく場所だと思うので、作品を見ながらゆったりとくつろげると思います。ガイドブック的な紹介ではショパンやサンドの名がまず出てきますが、展示内容ではシェフェール美術館といった感じなので、彼の作品に興味のある人にもおすすめです。

     ここには、19世紀末に活躍したアカデミスム画家、ジャン・ジャック・エネルの展覧会が開かれているということを主な理由にして行きました。この展覧会については、項を改めて書きます。



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