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  • フランス印象派・新印象派展&ヴィクトリア朝絵画展  松岡美術館


    二度目の松岡美術館です。フランス印象派・新印象派展とヴィクトリア朝絵画展という趣味の合う展覧会が同時にやっているので行ってきました。
    展示室ひとつずつの展覧会で、作品数こそないですが、ゆったり作品を見られたので良かったです。
    会期は9月2日までと、長いので余裕を持って行けるかと思います。
    以下、気になった画家を挙げてみます。


    ○フランス印象派・新印象派展
    ■ウジェーヌ・ブーダン
    海洋画を多く手がける画家ですが、大気、雲の表現が面白い画家でもあります。特に、「夕日の当たる池」は、雲の厚み、仄暗い湿地の情景が見事な明暗で描かれています。

    ■カミーユ・ピサロ
    やはり、なんでもこなせる画家で、出品されている3点を見てもそれは明らか。印象主義でも点描でも、マネ風にも、バルビゾン派風にも描ける。特に、花卉画は、重厚感があり落ち着きのある絵です。

    ■アンリ・マルタン
    セガンティーニに感銘を受けた画家のようで、3作品が出品されています。それぞれ点描タッチで山脈、断崖、教会が描かれています。点描といっても目まぐるしいタイルのようなものでなく、中間色を上手く用いていて、うるささを感じさせないまとまりを見せています。3枚とも、大気や光の色を感じさせる上手い絵です。さらに、空や水の流れには点描を用いず、ストロークタッチを用いているのも、自然であり良いと思います。


    ○ヴィクトリア朝絵画展
    ■ミレイ「聖テレジアの少女時代」(1893)(最上図)
    晩年期の作品。背景の構図、処理とも簡単に、淡く済ませていますが、対照的に人物はしっかりと描かれています。

    ■エドワード・ジョン・ポインター「小さな災難」
    ポインターは、ミレイの後のロイヤル・アカデミー院長とのこと。一見して、とても丁寧な仕上がりの絵です。木々、水面、岩の質感をそれぞれ細やかに描き分けています。各人物の表現もとても動態的であり、一瞬の動きを捉えています。

    ■リーダー「北ウェールズの穏やかな午後」
    ロイヤル・アカデミー正会員、フランスでレジオン・ドヌール勲章受勲という肩書きに見合う、かなり技術を持った画家。ラファエル前派に影響を受けたらしいが、相当細かく植物を描いています。この作品を仕上げる技術と精神力に脱帽。

    ■ブーグロー「編み物をする少女」
    日本ではほぼ見られないブーグロー(!)。タイトル通り、編み物をする少女が描かれていますが、編み物を持つ手元に少女の目線を持ってこず、少し外して見者の方を向かせています。視線の強さ、光の当て方など上手く緊張感が演出された絵です。
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