芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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    進化 調和
    「じっさい、個人の幸福は人間の進歩と共に増加するであろうか。これほど疑わしいものはない。」

    フランスの社会学者、E.デュルケムのことば。
    現代の視点で割り切ってしまえば、お決まりの相対主義、みたいにいわれそうだけれど、人間は、何か目的論的に必然性を持って進歩、発展してるんだ、みたいな哲学論議がまだはびっこってた100年前に、人間の進歩を冷静に捉えなおしている点で非常に目を見張るところがあると思います。
    人間の歴史は進歩・発展の歴史で、時間が進むにつれ、幸福の度合いが増すとか、精神性が成長するとか、そんな見方はおかしいだろうと。つまり、「進歩」とみなされるものは社会構造の複雑化として価値自由的に捉えられるべきで、「進歩」によって得たものも多いけれど、失うものも同時に多いのであって、昔より幸福が増しているとはいえない、ということです。
    例えば、携帯電話ができて、もちろん、コミュニケーションの手段や機会は増えたけれど、同時にある場面でのディスコミュニケーションも生んでしまっているわけで、僕としては、やはり「携帯がなかった時代なんて…」のような見方には賛成できない。というか、そもそも、科学技術の発展=人類の幸福の増大のように両者を比例関数的に捉える人とはコミュニケーションがとれないです。
    現代社会はますます科学技術が可能とする領域が多くなって、それにつれて、望む者にはそれ相当の選択肢が与えられることになっています。僕個人としては、少し立ち止まる姿勢を持っていたいと思います。
    それと、このことに関して、見田宗介『現代社会の理論』(岩波新書)はとても示唆的。僕が社会学に興味を持つきっかけになった本で、考えたい人にはおすすめです。読んだ後、高校の現代文の教科書に一部が載っていて驚いたのも憶えています。
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