芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • 昔懐かし「ぼうぼうあたま」


    「ぼうぼうあたま」。聞いたこと、読んだことある方いらっしゃるでしょう。
    そう、あの激烈に怖い教育絵本です。

    本自体は、ドイツの精神科医、ホフマンという人が書いた古典的絵本です。
    しかし、そんなことはどうでもいい。何故、こんな本を保育園の多感なガキに読ませていたんだ、という、今考えても疑問符が付くほどの問題作。指切りおじさんや、ニコライおじさんの影におびえていた頃が懐かしい…。

    そういうことで、子供の問題行動を、精神的外傷を無理やり作ることで、封じ込めようとする、まさに「意欲作」で、内容も過激なのばかり。こんな荒教育は現代では無理ありそうです。どこぞのPTAなんかでは禁書扱いされているかも。
    以下、印象的な話を簡単に紹介します。

    ■飼いネコの制止を無視して、留守中に火遊びした少女。自分に燃え移って、灰に。飼いネコが、そこで涙をジャージャー流している。これはかなりコミカルな挿絵。

    ■黒人の子供を馬鹿にした、悪ガキが、ニコライおじさんにつかまり、インク壷に入れられ、真っ黒人間に。あわれ。ガキの頭掴んで、壷へ投入する、慈悲のないニコライおじさんが本気で怖い。

    ■親の注意を無視して指をなめる小僧。最後には、はさみ持ったおじさんに、指を切られてしまう。つうか、小僧の指なめよりも、おじさんの方の、傷害や不法侵入の罪のほうが大きい…。

    ■好き嫌いでスープを飲まない子供。ガリガリに痩せ、最後には墓の中へ。違うもの食べさせなかったのか、と親御さんの虐待を疑ってしまう話。

    ■嵐の中出かけた子供が飛ばされ、一つの星になる(消えていなくなったということ。ゼウスとか出てきませんよ)。これは、インパクトありました。故郷は風がホントに強いので心配だったのを記憶しています。


    というように、いうこと聞かない馬鹿ガキが、そのために罰を受けたり、具合が悪ければ、絶命してしまうという話。
    絵が、一つ一つ衝撃的で、面白怖い。そして、淡々と言葉をつなぐ、意味深な韻文的本文がより残酷さを引き出す。確かに、これを見せられると、指はなめないようにしよう。何が何でもスープは飲もう。飼いネコのいうことは聞こう。と思うはず。
    教育足りてない人がいたら、プレゼントしてみてもいいでしょう。
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