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芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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    ビュールレ・コレクション 国立新美術館


    スイス、チューリヒのビュールレ・コレクションを紹介する企画展です。
    ビュールレ・コレクションは、個人邸宅を美術館として公開していたところに、2008年に強盗が入ってから閉鎖を余儀なくされ、2020年にチューリヒ美術館に移管されることになっています。それまでの期間で、日本での巡回展開催が可能となった経緯があります。
    出展作品の約半数が日本初公開であり、移管後はおそらくこのようなクオリティの企画展はないでしょう。

    見どころは、リーフレット等のカバー絵になっている、ルノワールの「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」です。
    1880年の作品で、サロン出品作です。サロンでも好評を得たようですが、ルノワールの肖像画でも非常に素晴らしい作品です。
    個人的には印刷でのイメージが長らくあり、現物を見たときは色彩の明るさに驚きました。このような経験は、同じく初期の肖像画である「ルグラン嬢」(フィラデルフィア美術館)を見た時もありました。もちろん、往々にして実物というか目で見た時の印象に近い諧調表現は印刷物では難しいのはありますが、印象がここまで変わるとすると実物を見ないと始まらない感はします。
    安定的な構図、古典的な表情のつくりと印象派的なタッチの髪や背景の葉の対照、肌や衣装と周囲のコントラストなど、いろいろと練られた要素が詰まっていて、魅せようとする肖像画の雰囲気を強く感じます。
    そのほかでは、モネの睡蓮の大作が展覧会の締めに置かれています。撮影OKとなっていて実際多くの人がスマホで撮っていましたが、(前も書きましたのですが)このような混雑する企画展では撮影OKは少し疑問です。

    テーマや画家によっていくつかの章に分けられていますが、最初の肖像画の章は、アングル、クールべ、ファンタン=ラトゥール、ルノワールと良い作品がそろっていました。
    後ろの章はポスト印象派、アンティミスト、ピカソ、ブラックらの作品が続き、始めの章とはガラリと趣が変わります。ビュールレの収集、コレクションの幅が分かります。
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