芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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    オルセー美術館展 印象派の誕生 ―描くことの自由― 国立新美術館


    これまで、オルセーのコレクションを紹介する展覧会はいくつもありましたが、今回の企画展は、質の高さでは群を抜いており、必見ものです。
    マネ、モネの傑作が来ていることくらいしか予備知識は入れてなかったのですが、いざ会場に行ってみると、オルセーの常設展示レヴェルの最重要作品がゴロゴロしていてかなり驚きました。主催者の力の入れようが伝わってきました。
    特に、マネ、モネらの作品の充実ぶりは目を見張るものがあり、マネの大作パネルなどは良く運搬展示出来たな、という印象でした。

    個人的に注目したいアカデミズムの画家の作品も粒揃いで、個人的には非常に満足でした。
    ブグローは、甘美な、あるいは純朴な女性像がまず想起されますが、本展に展示されているのは、初期のサロン出展作の「ダンテとウェルギリウス」というかなり生々しい作品です。男性の裸体表現や、ダイナミックな構図など目を見張る作品で、若きブグローの意気込みや力量の高さがうかがえます。
    また、ジュール・ルフェーブルの「真理」(上図)は鏡を掲げる女性全身像をキャンバスに入れた、縦は250cmを超える大作です。図録では、人体描写が「解剖学的に誤って」いると指摘されていますが、曲線や下半身の量感を意識して、安定感を持たせて構成させているのかと思います。体勢としては現実的に無理のあるかたち(左側の肩を下げて、腰を大きく曲げながら、軸足は左足)なのでしょうが、それを感じさせないところもテクニックですね。

    肖像画のセクションも、大作が多く見応えがありました。カロリュス=デュラン、レオン・ボナらの作品のような精緻な作品がありつつ、モネ、ルノワールのようなタッチを活かした大ぶりな作品もあり、コントラストが面白かったです。
    集団肖像画でいうと、ファンタン=ラトゥールの作品が2枚もあり、地味に本展の最重要作品の一つなのではないかと感じました。ともに、非常に細やかかつ静的な肖像で完成度は高いです。ファンタン=ラトゥールはこうした絵も残しつつ、神話画などでは、動的な構図でタッチを活かした作品を描いています。
    最後のセクションは、最初と呼応する形で、「円熟期のマネ」というテーマで締めくくられていました。
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