芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • マウリッツハイス美術館展 東京都美術館


    都美術館リニューアルオープンして初めての展覧会です。ミュージアムショップ、出入り口とか少々変わっていたし、公園内の近くにカフェとかできたんですね。

    フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が来る、ということで、プロモーションにかなり熱が入っていて、近年のフェルメール人気を裏付ける展覧会であったと思います。西洋美術館のベルリン国立美術館展とも相乗効果もありますし。
    公式HPには混雑状況がUPされていて、平日にいっても入場待ちがあるという混雑ぶりとなっているため、待ちがない金曜の夕方に行ってきました。
    実際は入場待ちがないだけで、金曜の19時を過ぎても混雑はしていたし、例の絵に限っては、最前列で見るには個別に長い列に並ばなくてはならいない状況でした。
    結果、最前列で見るのは時間的に不可能と判断し、遠目で確認する、という感じになってしまいました。
    ヴァン・ダイクやレンブラントはじっくり見てこられたので、不満はないですが、それにしてもフェルメールはすごいですね。偶像化していて、一部で見ることが自己目的化している風潮はちょっと違和感を覚えますが…

    構成は、資料的内容である1章「美術館の歴史」以降は、風景画、歴史画、静物画などと画題ごとの展示になっていて、展示作品のクオリティも高く、量的にはやや少ないかもしれませんが良い展覧会になっています。ルーベンス、ヴァン・ダイク、レンブラント、フランス・ハルスなど巨匠の作品はやはり注目作になっています。

    特に、レンブラントは見どころとなる作品が集まっており、フェルメールがよくみられないのであればレンブラントをメインに見てくるべきです。
    「スザンナ(の水浴)」は、すごく力の入った仕上がりをしていて、背景を見ていても飽きがこないような作品です。また、「シメオンの賛歌」は、ドラマティックに場面が構成されており、描写のち密さも相まって臨場感にあふれる作品となっています。同じ主題をより直接的に、抒情的に捉えた、弟子であるデ・ヘルデルの作品と比較しても、構成の上手さは際立っていると思います。また、自画像を含め、いくつか人物画も展示されていますが、どれも存在感のある作品ですね。
    静物画も、ヴィレム・ヘーダ、ピーテル・クラースゾーンなど、表現力が高く見応えのある作品があります。
    決してフェルメール作品のみの展覧会になっておらず、全体としてもコレクションの質の高さを感じる展覧会だと思いました。
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