芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
  • calendrier
  • 光は砂のように消えた…
    イタリア対スロバキアは2-3となり、イタリアのGリーグ最下位&敗退が決定しました…
    いやスロースタートは毎度のことだといわれながら、まさか最下位で消えるとは思ってませんでした。
    前回決勝を戦ったフランスとともに同じ結果で大会を去る(もちろんイタリアはチーム結束していましたが笑)っていうのも何ともいえないですね。

    最初のエリア近くのパスミスからの失点がかなり痛かったわけですが、その前もその後も相手をゴール前でフリーにさせてしまっている場面もあり、処理ミスも多々あり、「守備に定評」というチームではなかったです。
    前線も、ピルロが入る前はほとんど攻めのかたちができないままで、イアキンタが空回ってました。
    後半で相手の疲れもあっただろうけど、無理してでももっと早い段階からピルロ投入していれば、、と感じさせました。
    そのあとも失点したわけですが、得点の生まれる予感ってのが違いました。

    0-2となった時点で終わった感がありましたが、ナターレの押し込み、オフサイドノーゴール、クアリャレッラの見事な軌跡のゴール、の流れは本当に熱かった。
    その間に、相手スローインからそのまま押し込まれるという失態もあったわけですが…
    でも、最後の数分まで奇跡を信じてベンチを含めたチームが戦っていたし、それは見ている側も伝わってきて十分に盛り上がりました。
    最後のぺぺのシュートの瞬間などは、!!、と息をのみましたね。

    ここ最近勝てなくなっていて、W杯も一勝もできずに終わってしまったわけなので、次のブランデッリは気負いもなく、チーム立て直しをやってほしいです。
    2年後のユーロでのイタリアチームの姿に期待したいです。



    スポンサーサイト
    6月のディ・ナターレ
    ワールドカップはすでに盛り上がりを見せていますが、イタリアは2戦目から地上波に登場です。
    前回W杯、ユーロのときの「死のグループ」とは打って変わって、今回はパラグアイ、ニュージーランド、スロバキアという顔合わせとなり、グループリーグは比較的恵まれていると見られていますが、その結果はどうなるでしょう。
    1戦目パラグアイ戦は引き分けで、何としても勝ち点3が求められるニュージーランド戦です。

    イタリアは、絶対的なエース・タレントがいないわけですが、その分ポジションの動き、有機的な攻撃の組み立てがあって、前よりも見ていて楽しかったです。
    特に前半は、右サイドが熱く、イアキンタ、ぺぺ、そしてザンブロッタと、サイドから切れ込む・ダイレクトに展開するシーンが幾つか試合を沸かせてました。
    中盤も、モントリーボ、デロッシが底からボールをうまく供給してましたね。
    しかし、前半の早いうちで失点したのはついてなかったです。
    失点してからはイタリアの猛攻が続き、結果としてPKで1-1になりましたが、エリア内の決定的チャンスなどはつくれずそのまま前半を終えてしまった感がありました。

    後半はじめから、ディ・ナターレやカモさんを入れて、早い段階でパッツィーニ投入するなど、追加点を獲りにいき、怒涛の攻めが続くのですが、得点は生まれず。
    モントリーボのミドル2発が一番可能性を感じさせたシーンでした。
    これだけ攻めて、PKから一点も入らなかったとすると、解説者の言うとおり、負けに等しいといわざるをえないですね。見ている分にはいろいろな攻撃の組み立てやボールキープ、プレスなどがきちんとされてはいたのですが。

    次戦は絶対に勝たなくてはならなくなりました。
    ナターレやカモさんの決定的な仕事が生まれる予感、モントリーボやデロッシら中盤からのミドル、そしてピルロの復活をこれからの楽しみにして、3戦目を待ちたいと思います。
    ボストン美術館展 森アーツセンターギャラリー


    ボストン美術館は現在増改築されているとのことで、その機会をとらえて美術館の名品を一望して見られる企画展が開かれています。
    行ってきてからまた少し時間がたってしまいましたが、軽く書いてみたいと思います。

    ボストン美術館はアメリカでももっとも古い美術館だそうで、その始まりは1870年までさかのぼるようです。国や資産家のコレクションでなりたつ日本の美術館では考えられないですが、ボストン美術館は、市民による市民の美術館として誕生し、発展してきました。
    このあたりの歴史は、図録に詳しく載っているので、興味のある方には参照していただきたいです。英米の美術館は、こういった形の市民参画型美術館というのがあって、一般の人の美術に対する思い・親しみというのが強く感じられますね。

    さて展示作品は、時代、国ともにかなり多岐にわたり、展示セクションも、全部がそれらに依存した章だてをしていないため、各セクションごとに多様な作例をみることができるようになっています。たとえば、1章は、肖像画がテーマとなっていますが、レンブラント、ドガ、ピカソなどがともに展示されていたりします。
    以下、とりわけ気になった絵だけ取り上げます。

    Ⅰ多彩なる肖像画
    クチュールの「寡婦」の静謐さ、フランス・ハルスの伸びやかなタッチが印象に残っています。クチュールは、特に背景など平坦に描くところはそのように描きますが、表情など立体感、質感が大切な個所は、それを見事に表現しています。この緩急というか使い分けが本当に絵的な雰囲気を醸し出しているんですね。オルセーにある大作『退廃期のローマ人たち』でも、そのようになっていて、人物の躍動感がいっそう強調されていたりします。

    Ⅴ風景画の系譜
    ディアズ「祭りに向かうジプシーたち」が気になりました。背景を占める重厚な森の表現に目がいき、続いて小さな流れをつくるジプシーの列が前景のアクセントになっています。ディアズの独特なタッチ、少し重さを感じさせる森林の表現は、「森の中の池」でも見ることができます。

    Ⅵモネの冒険
    モネは独立して一つの章におさめられていました。代表的な主題で、クオリティのある作品が展示されており、それを並べて見られるということで、充実したセクションになっていました。「ルーアン大尾聖堂」の青、「ジヴェル二―近郊のセーヌ川」の青紫など、色調のまとまりが綺麗でした。

    Ⅷ静物と近代絵画
    ファンタン=ラトゥールの果物を描いた静物画があります。彼の細やかなタッチがモモや洋ナシをつくるとこうなるのか、といった感じで見てしまいました。神話主題のぼわっとした絵よりもこういった絵の方が映えますね。