芸術、書籍、音楽などのレヴュー。あるいは随筆。 - Revue de l'art, le livre, la musique etc, ou essai.
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  • Garnet Crow ’Float World’ より(’Go For It’ 追記)
    AZUKI七の作詞。
    Garnet Crowの膨大な作詞のなかでは、意味の取りにくい衒学的、ナンセンスを装った感じのフレーズも多いと感じるが、
    こんなような、直接で、見落としがちな視覚から書いたものもある。

    * * *

    衝動に任して全部(すべて)終わりにしたくなる時ない? 
    愛に満ちた時間(とき)はいつまでも続きやしない

    人は弱さ故に 誰かの為に生きてる 
    そんなつもりになって そして欲しがる

    僕らはまだ知らぬ場所へ行こうとしてる? 曖昧なイメージのくせに
    此処でいいじゃない
    めぐり来る明日を迎え撃てば
    満ち足りる・・・Float World



    * * *

    追記。
    Float World を挙げては、こちらも挙げないとということで、Go For It も並べます。

    明日(あす)を迎え撃て まだ立ち上がれるでしょう
    その命の限り 下ろせHummer

    敵は我が身の内(なか)
    気づいているでしょう
    孤独な戦いをしてきた人
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    ティツィアーノとヴェネツィア派展 東京都美術館


    日伊国交樹立150周年記念の企画展で、表題のとおりヴェネツィア・ルネサンスの重鎮、ティツィアーノを中心に据えています。

    同じく、日伊国交樹立150周年特別展として、国立新美術館で「アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」展が開催され、ティツィアーノの代表作が日本で多く鑑賞できる機会が続いています。
    本展も、「ダナエ」「マグダラのマリア」「教皇パウルス3世の肖像」など、まさに教科書級の作品が一堂に会しており、豪華な内容となっています。
    また、ベッリーニ、ティツィアーノ、ヴェロネーゼ、ティントレット等、ヴェネツィア出身の巨匠の作品も展示を彩り、新美の展示とともに、華やかなヴェネツィア・ルネサンスを満喫できます。

    いつも感想として書いているのですが、ヴェネツィア・ルネサンスとくくられるなかで、やはりティツィアーノが傑出していることが今回も強く印象に残ります。
    ルネサンス絵画なのですが、たとえばその次のバロック期の肖像画の大家、ヴァン・ダイクと並べてみたとしても、ティツィアーノの肖像に古臭さや古典っぽさを感じない。
    量感を増すタッチ、色彩や人体・表情の表現は、通時的に魅力を保持しているようです。
    ミケランジェロが「ダナエ」に対してデッサンをなじったようなエピソードがありますが(これは後世の伝聞・伝記の域なので真偽不明。確かに「ダナエ」以外も「マグダラのマリア」上半身など人体デッサンに正確なのかと見えなくもない)、それはミケランジェロの求める域が高すぎるのであって、デッサン以外の人物表現や画面構成、色彩などはそれを補っても余りあるほどであるのは疑いようがないです。
    brogue 2017
    かなり前にフルブローグの革靴のリストを書いたのですが、セミブローグ込みのブローキング靴のリストを足したいと思います。
    確認したら2011年の記事で、その後に実際に買ったのはリストにない、アレンエドモンズのマカリスター(Allen Edmonds, McAllister)でした・・・
    AEのブローグ靴は、ブローキング、パーフォレーションの存在感、5番ラストのシェイプ、履き心地の良さが際立ちます。
    セミブローグのストランドを買い足しもしてます。


    1. Edward Green CADOGAN
    EGのセミブローグと言ったらカドガン。カラーバリもあります。
    EGは高嶺ですが、いつか履いてみたいですね。

    2. VASS
    ハンガリー、ブダペストのハンドソーンウェルト靴。
    Fラスト、P2ラストその他で展開(セミ・フル、内・外羽根)があります。
    両ラストともにスタイリッシュで繊細、キレイ目な格好にあいます。
    内羽根でなく、外羽根のP2フルブローグを持っています。ラストは甲や立ち上がり部がかなり低いです。

    3. Enzo Bonafe
    ボナフェも、ラスト、製法、デザイン違いで、いろいろ出していますね。
    ラウンドトゥのハンド靴がいいなと。

    4. Tricker's
    個性的なブローグといったらトリッカーズ。
    ですが、短靴は幅広過ぎて合いませんでした。ウィズが展開がないんですね(レディースになってしまう)。
    ブーツだったら行けるのかな、と心の隅に置いてはいます。

    5. CHEANEY
    前回は125ラストでリストアップしましたが、年月を経て、130ラストがリリースされています。
    トゥが、125ラストはセミスクエア目でしたが、130ラストはラウンドトゥとなっており、個人的には興味が増しています。
    現在130ラストではフルブローグがあり、今後素材・カラーやモデル(セミブローグ、ストレートチップなど)の展開が広がればいいですね。

    Syrup16g I・N・M より
    意味が足りないというのなら 位置が見えないというのなら
    知りたくもない自分とやらに 向き合うことしかない きっと
    逃げたいキレたい時もある 別れを告げたい時もくる
    逃げたい消えたい時もある ただ前を知るために精一杯


    標題曲からの一部抜粋。
    解釈はいろいろあって聴き手にもゆだねられているが、
    現代社会のしがらみ、うっとおしさや強迫観念的に迫る「自分」の確立といったものが、それぞれのフレーズにリンクしていると感じる。
    ただ単にそれらを否定したり悲観したり一笑に付したりせずに、現実的に描いており、ある意味超然とした強さも感じる。
    鈴木其一 サントリー美術館
    江戸琳派の絵師鈴木其一の企画展です。

    鈴木其一は、江戸琳派の大家酒井抱一の弟子で、その後継者である絵師です。
    抱一というとまだ江戸中期のイメージですが、鈴木其一の没年は安政年間であり、江戸後期、そして幕末にかかっています。こうしたことからも、江戸琳派を媒介し、近代日本画の萌芽となる重要な位置にいる絵師なのです。

    昨今の琳派ブームにあっても、やや抱一の陰に隠れてしまっている感もあって、私の其一に対してのイメージは漠としたままでした。
    今回の展覧会は、盛況かつ内容も充実しており、鈴木其一のオリジナリティやポジションを広く確立したものになった感があります。

    内容は、其一の代表作を集め、かつ抱一以下江戸琳派の絵師の作品も同時に紹介するものになっています。
    其一が師抱一から多くを吸収し、それを体現していった過程を見ることができます。
    また、独自の手法を模索し、さまざまな技法や画題に挑戦していったことも示されています。
    明暗をもった大胆な筆さばき(風神雷神図)、デザイン性やリズム感をもった表現(朝顔図屏風)、そして生き生きとした、ややサイケ感も感じる色調表現など。
    革新性をもった表現でも、古典の習熟、畏敬そして再解釈によって構成されており、鈴木其一の絵師としてのメンタリティ、プライドも感じることができます。